絆の鎖〜リライジング・シスターズ〜
gyss0302 絆の鎖〜リライジング・シスターズ〜
Re:RISING NUXUS
淀と花子は、実の母子だった。
その事実に気付いたとき、2人は昇華し、別の次元へと旅立った。
ジナンドロモーフ・シスターズの歴史が、活躍が、『失われた竜人信仰、ジシエ経典』として博物館に飾られている、<上位>の世界。
作られた存在だという事実から切り離され、淀と花子は、記憶も、仲間との思い出もすべて失って、平和に暮らしていた。
だが、残された者の運命は。
淀と絆をはぐくんできた、家族。友人。そして、ドラゴン。
なにもない世界。穏やかな公園を母とともに散歩する淀の目の前に、空から突然、少女たちが降ってきた。
その公園は、別の世界。かつて淀がいた『ジナシス3.0の世界』で、『ギュランビト』と戦っていた場所。
人ならざる獣・ジナシストロンにとって、思い出深い場所。
「お兄ちゃん!危ないよっ!!」「姉さん!いましたっ!!ダウ、絶対僕の脚を離すなよっ!!!」「見つけたわ、コルリちゃん!!ダウジング成功よっ!!!」
「祭ちゃん!!」「まったく、いつもそうだ。淀ちゃんはさっ!!ニルヴァード!!!」
「フシュー!!!(カオス・コアっ、いけっ!!!)」「淀ちゃん!カオスコアくんっ!!!」
「お姉ちゃん、あなたに一番会いたがってるのは、私じゃないよ。」
澄=スカイウィングが冷静に発し、泣きじゃくるちびドラゴンが、淀のいつもと変わらない手をぎゅっとその4枚羽でつかんだ。
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「花子の負けっすね。」
虹色と無色。お互いを高め合い、高次の存在へと、ジナンドロモーフ・シスターズを過去の存在へとしたためた、淀と花子。
2人だけの世界。誰も知らない世界。誰も存在してはならない世界。
だが。残してきた姉妹の仲間たちは。絆で結ばれた家族たちは。淀や花子のように、単体で次元を渡れるような高次の存在ではないかもしれない。
だが。ダウリクス、イーグス、妖、コルリ、祭、渚、シア、カオス・コア、澄。
9人で力を合わせれば、淀たちのように、もっと大きな存在になれるかもしれない。
「花子さん。たしかに、あなたと淀ちゃんは、実の親子かもしれない。僕たちの世界は、ジナンドロモーフ・シスターズは、この世界に比べれば、にせものだったのかもそれない。
でも、それでもっ!!僕たちにだって、淀ちゃんは家族だったんです。本当の家族なんです! 淀ちゃんを、僕たちに返してくれませんか?」
カオス・コアが腕をつかみ、末男のイーグスが叫ぶ。わけのわからない淀を、花子はそっといさめた。
「お母さん。この人たちは?」「ふふっ。今はまだ、早すぎたっすね。旦那さま。」
花子は優しく実娘の淀を抱き上げ、『造られた世界』の、かけがえのない絆の家族たちに、その身を抱かせた。
「仲間と一緒に、げんきでやっていくっす。さくら。」
そして、『シンギュラリティ・ドールズ』の世界に空いた虚空は閉じられ、花子は、竜と仲間に手を引かれる娘の姿を見送った。
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「んんっ。」
いつもの世界。いつもの次元。竜と多様性の世界。ゲイも単眼娘も腹違いの姉妹たちも存在している、豊かで誰でもいていい世界。
ここは、『ジナンドロモーフ・シスターズ』の世界。
淀は、最近自分がカオス・ワイバーンに変身していないことに気付いた。まるで、もっと大事なことを、まるごと忘れてしまったかのように。
「カオス・コア。最近、遊んでませんわね。いっちょ、ひさびさに公園で暴れてやりますわ!!」
「キュー☆☆☆」
相棒のちびドラゴンとともに、淀は公園へと駆け出し、元気よく叫んだ。
「変身!カオス・ワイバーン!!」
ジナシストロンが救った世界。ギュランビトと和解した世界。
いつものように、屈強な黒竜の声がこだまし、新しい朝を告げた。
ーーージナシストロン淀 完。
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<商品仕様>
ストーリーメインのCG集。
画像基本2枚。差分込み全24ページ。
画像サイズ <4KUHD> 3840×2160 <FullHD> 1920×1080
[HP]
[e-mail] sgmcomplex@gmail.com
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