ゴブリンに絶対反抗してはいけない王国
この世界では、ゴブリンは希少種だ。
かつては平和維持のため、モンスターは討伐するものとされていた。
モンスターが討伐され、今では悪さをするモンスターも随分と少なくなり治安も改善した。
一方で、討伐されすぎたために、絶滅の危機に瀕してしまった種族がいる。
それがゴブリンだ。
元々ゴブリンは、人間に危害を加えるタイプのモンスターではなかった。
しかし、人間によって闇雲に討伐され、数が激減してしまったのである。
そこで近年、各国でゴブリンの生態系を守るため、ある協定が取り決められた。
「人間は、ゴブリンの生態系を保護するため、全ての行為に決して反抗してはならない」
ゴブリンは人間に危害を加えない。
という考えから、人々は安心してこの取り組みを受け入れた。
こうして、人間とゴブリンの共存が始まった。
『ゴブリンは人間に危害を加えない』
果たして、本当にそうなのだろうか?
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