アンドロイドを拾ってきた
今日の現場は工場だった
昔は大企業のアンドロイドを生産をしていたらしい、だが
「ゴミしかなかったな〜」
「…そうっすね」
「期待したのにただ掃除しただけで終わりか〜」
「掃除するのが俺達の仕事ですよ」
「そうだけどよぉ〜楽しい事があってもいいのによぉ〜」
先輩の愚痴が止まらない
「はぁ、ところでそっちの部屋にあったあの箱もゴミか?」
「あっ…はいゴミっすよ」
「じゃあ全部焼却して今日の仕事は終わりだな、あ〜!つまんね〜!」
どうしよう
「先輩、あの実は」
「ん?ちょっと待ってくれ…おぉ!この間寝た風俗嬢からのメールだ!」
内容はよくある催促のメールだったが
「うおおおお!楽しい事あったぞ!」
先輩はものすごく喜んでいた
これは好都合だ
「あの、残りの作業は俺がやっときましょうか?」
「いいのか!?恩に着るよ!」
先輩は大喜びで街へ消えていった
きっと箱の事なんてもう頭にない
そのあとは手順通りゴミを焼却して自分の家へ向かった
着いたら周りに注意して
誰にも見られないように搬入して
ドアにカギをかけた
「…………やっちまった」
箱を持ってきた
もちろんゴミじゃない
あれはきっとセクサロイドだ
見つけた時は興奮して急いで箱に詰め車に載せたけど
興奮してたからその後の事まで考えてなかった
今日は運が良かった
「さて、それじゃあ起動してみるか」
起動音を出した後ゆっくり目を開ける
「あなたが主人だな?これからよろしく頼む」
「あ、あぁ、よろしく」
本物のセクサロイドだ
俺が何十年働いたって買えない
一生縁のない物だと思ってた
でも、セクサロイドにしては何かこう…凛々しいな
「隊長もあなたなのか」
「隊長?どういう事?何の話?」
「それで今回の任務はどういったものだ」
「任務?」
「?」
「?」
「なるほど認識にズレがあるようだな、私を何だと思っている?」
「何ってセクサロイドじゃないの?」
「セクサロイドではないぞ」
「えっ」
「私は戦闘特化のアンドロイドだ」
「そうなの!?」
「あなたが期待していたモデルではないのだ、すまないな」
「エッチできないなんてそんな…」
ここまで苦労して運んできたのに落ち込む
ちくしょう
「いや、それはできるぞ」
「できるの!?」
「あぁ私のモデルは戦闘はもちろんだが疲弊した兵士の士気向上も任務に含まれるいるため」
「ごめん、まとめるとどういう事?」
「セックスをする機能はあるという事だ」
「うおおおおお!」
「だが専用機よりかなり劣るぞ?」
「うん!早くヤろう!早く!!早く!!!」
「了解した」
こうして無表情なアンドロイドとの日々がはじまった
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