仔羊たちの髪切り奇譚
今日もお局様のカオリはいじめがいのありそうな新人OLのキョウコを呼び出しては、難癖をつけていびりたおしている
「あんた、そんなことじゃあこの会社は勤まらないのよ!何度同じことを言えば分かるの!?しかも何その髪は?新人のくせに生意気なのよ!」
気丈なキョウコは、ただただ言われるがまま素直に『すみませんでした!』と繰り返している
その様子を見ていたユリは、過去に自分が受けた仕打ちを思い出し青ざめてしまい、その場を見て見ぬふりして通り過ぎていく
ユリは過去に、カオリから仕事のミスを背負わされて長い髪が気に入らないからと切ってくるよう命令され、泣く泣く髪を切ってしまった経験がある
それ以来、髪は伸ばさず地味に目立たぬように静かにOL生活を送っている
いっぽうヨウコはカオリの被害に合わないよう、男性社員たちを上手に使いカオリが近寄ってこれないように根回しをしっかりやっていた
そんなヨウコだが、その日はうっかり誰もいないと思っていたトイレで『お局のカオリばばぁは早く消えてしまえー』と同僚に話していたのをカオリに聞かれてしまう
個室トイレのドアがバーン!と開き出てきたカオリに他の同僚たちは一目散で逃げたが、ヨウコは青ざめてへたり込んでしまう
カオリは『あなた、いい度胸ね。明日までにその頭を丸めて来たら許してあげるわ』と言い残し、トイレのドアを勢いよく『バーン!!』と閉めて出ていきます
ヨウコはトイレで泣き崩れてしまいます
翌朝、ヨウコは肩上までのボブヘアーにして出社してきます
しかし、カオリに見つかりトイレまで来るよう告げられます
ヨウコがトイレに入ってくるなりカオリは『誰がそんな可愛い頭にしてこいって言ったの?反省の誠意が見えないんだけど!』
ヨウコはうつむきながら何も言えずにただ固まってしまいます
そこへ何も知らないキョウコが入いろうとドアを開けるが、不穏な空気の2人を見てドアを閉めてその場から逃げだします
カオリは『何あの子、感じ悪いわね。そうだ、ヨウコ、あの子を丸刈りにして来たらスッキリするから今回の件は許してあげてもいいわよ』とヨウコに告げます
ヨウコは『はい!はい、何でもします!あの子を丸刈りにしたら許してもらえるんですね!』と目を輝かせうなずきます
ヨウコはさっそく若いころに遊んでいた悪い男友達3人に頼んで、キョウコを夜道で襲い髪を丸刈りにするよう懇願します
男共3人はその日の夜、公園の茂みにキョウコを連れ込み、嫌がり喚くキョウコの髪をジャキジャキ切り落として虎刈り頭にしていまいます
その場に泣き崩れるキョウコですが、しかたなく近くの床屋で無様な短髪に刈られて翌朝出社します
そのキョウコの頭を見たお局カオリは気分が晴れてスッキリし『あなた可愛い頭になったわね、よくお似合いよ』といい高笑いをして去っていきます
昨日のトイレでカオリとヨウコを見かけたのが原因で自分はこんな頭にされたことに気付き、キョウコは悔しくて我慢していた涙が静かに頬をつたいます
そんな様子を遠くで見ていたユリは、そっとキョウコに近づき『相談に乗るから屋上においで』と告げて屋上へ向かいます
そのあとを追うようにキョウコは屋上に向かいます
キョウコは『あの・・・』というと
ユリは『大丈夫よ、私もあなたと一緒でカオリの被害者なの、その頭可愛そうに…』
キョウコ『私悔しいです…』
ユリ『私に考えがあるの、手伝ってくれる?』
キョウコ『え!?』
ユリ『私も復讐がしたくてずっと機会を探していたの。そしてこの前カオリが経理部長を利用して会社のお金を横領している証拠を掴んだのよ』
翌日、ユリは相談があると言ってカオリを屋上に呼び出した
そして横領の証拠写真をカオリに見せて『証拠は揃っています。自首するか頭を丸めて会社を辞めるかを選んでください』
カオリは青ざめた顔で『なんで私が頭を丸めなきゃいけないの!!頭おかしいんじゃないの!?』
仔羊たちの反撃ののろしが上がろうとしている。。。
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