夢幻の如く伍
(シリーズ5話目)
美濃より使者として登城した明智光秀は、数年ぶりに会う濃姫より、
実家の期待に沿えず子が授からぬのは、信長が翔和という小姓に入
れあげているせいだと、憤懣をぶつけられる。
光秀の小姓・次郎丸はそれを聞き、栄達の為、翔和を陥れる計画を
練る。
それは、父・斎藤道三より、娘・濃姫に贈った櫛を、翔和が盗んだ
と嫌疑をかけるものであった。
そして、火偽証にて無実を晴らすよう仕組み、翔和が城より追放さ
れるように画策する。
翔和を初めて見た時、美貌の忍びに興味を惹かれ、手練れに違いないと、
拘束したまま無理矢理抱いた信長であったが、予想に反し、
男を知らぬ躰だと気づかされた。
酷く傷ついた翔和に、以来無理に最後まで抱くことはなかった。
しかし、今回の一件で、翔和に対する己の思いの深さを知り、
今宵は逃がさぬと決意する。
表紙込み・104ページ
きみよしオリジナル・vol.143
〔発行時の同人誌を、そのままデータ化した状態です〕
〔サンプルのみモザイク修正です。本編は白線修正になります〕
2020年12月新刊です。
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