太陽を穢した
【終末×純愛】
世界は唐突に終わりを迎えた。
俺と恋人の純、ふたりだけを残して。
どこにでもいる恋人同士だった。クラスメイトで、恋をして、告白して、一緒に帰って、手を繋いで、キスをしてーーー。
だけど穏やかな日常は、突如一変する。
大地震。倒壊した建物。生き物は全て死に絶えたかのように静寂に包まれる街。
溶けることなく積もり続ける雪。
まだ12月なのに、校庭の桜は満開に咲いている。
狂ってしまった世界で、俺と純は避難先の学校で備蓄の食糧をかき集めて生活をしていた。
救助はこない。
俺たち以外の全てが滅んだとしても
純のぬくもりがあればいいと思っていた。
純さえ傍にいてくれれば。
なのに。
純の熱、純の吐息、甘い声、性の匂い、肉の音。
少しずつ狂っていく。
どこで、
どこから?
世界はとっくの昔から、狂っていたのではないか?
俺は純を、幸せにしたかった。それだけなのに――――。
本文131ぺージ(総142ページ)
※作中に登場する全ての現象、人物、団体、思想はフィクションです。
※震災・被災描写、犯罪行為やショッキング・不快に思われる内容が含まれます。
グロテスクな表現・直接的な描写は極力避けていますが、苦手な方はご注意ください。
また、人権や倫理観に反する行為を肯定・助長する意図はございません。
※ 男性向け寄りの性描写/断面図あり
制作:藤咲ゆう/ねこかんロマンス(Twitter @fuziissakiyu)
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