








貞淑な妻の淫らな過去
「おかえりなさい、あなた」
そう言って優しい笑みを浮かべる妻とは逆に
私の心は複雑な感情に包まれていた。
「これは…なんだ?」
会社の後輩に、最近見つけて気に入った女優がいると見せられたのは、
妻によく似た…いや、本人にしか見えない女優の写った
アダルトビデオのパッケージ。
「なんでそれを…」
泳ぐ瞳と上ずった声から彼女の秘め事であった事が分かる。
しかし、接すればいいのか、何を伝えればいいのか分からない。
裏切られた怒りなのか、隠し事をされた悲しみなのか、
はたまた知らぬ誰かに抱かれていた彼女の過去への嫉妬か…
渦巻く感情が理性を吹き飛ばし、紡ぐ言葉を次々に崩しながら
それでも己の心を見せるため彼女の方に向き直す。
だが彼女の瞳はただ一点を見つめていた。
私の股間の、怒張し膨れ上がったそれだ。
弁解の余地を探す間もなく、妻は一歩また一歩と近付き
息を吹きかけるような優しい声で問いかける。
「一緒に…見てみる?」
予期せぬ言葉に耳を疑うも、首を縦に振る。
彼女の細く白い指がパソコンに触れ、プレイヤーが起動する。
画面越しの妻の情事が、長い夜と共に始まった。
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