醜い弟と男娼の兄
弟×兄
モブレもあるよ
自分を醜いというスワート。フランベルははじめはスワートに触れることさえできなかった。
孤児など珍しくないスラム街で、スワートを見つけたのはいつだったか。
寒暖差が少ない国で、一年中布を腰に巻いて暮らしているフランベルには季節感や時間の感覚に疎かった。それでも、スワートを拾ったときのことは覚えている。その少年は目立っていた。大勢いる孤児の中でも特段。それも全身に布を巻き付けていたからだ。見えるのは目と頭髪だけ。耳まできっちり布で覆われていた。
「お前、俺と来るか?」
話しかけられた少年はびくっと体を震わせて、フランベルを見上げた。正直言うと、フランベルは少年の真っ黒な瞳が少し怖かった。同時に惹かれもしていた。真っ黒だが陰鬱さは感じられない。キラキラしているでもないのに、気になった。
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